42年間携わってきた丹波ブランドの魅力 丹波篠山市場 井関利昭

高校卒業から現在まで42年間、丹波篠山市の卸売市場で活躍される井関利昭(いせき・としあき)さんに丹波ブランド農産物の魅力と地元での市場の役割についてお話を伺ってきました。

 

 

□プロフィール

  • 井関利昭(いせき・としあき)
  • 丹波篠山市在住、62歳。
  • 一般社団法人丹波篠山市場 業務執行理事・市場長・せり人。
  • 現在は、せり人の育成と市場全体の運営に携わる。

 

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日々欠かせない食材は、毎日、生産地から消費地へ流通しています。時代が変わっていく中で、都市部はもちろん、地方の流通や生産のあり方も大きく変化してきました。

まず、丹波地域の流通と特産物がどのように変遷してきたか井関さんに聞いてみました。

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42年間で変化してきた流通と農産物

 

わたしが、市場に携わり出した頃、世間は薄利多売で、少品種大量生産の時代でした。時代のニーズもあって大店法(大規模小売店舗法*1)の規制緩和もあり、丹波篠山にも大きなスーパーが出店しました。現在も市内には何店舗かありますが、かつては大きなスーパーはありませんでした。

 

多様化する好み・スーパーとの差別化を図る


 

薄利多売・少品種大量生産の時代から、近頃は、年代や人によって好みがものすごく多様化してきたように感じます。

その中で、市場としては、同じものでスーパーと価格競争することをやめて、スーパーとの商品を差別化するようになってきました。市内でも、こだわりの食材を地元農家の方がつくり、個性のあるものが市場に出てくるようになってきました。

例えば、ネギであれば、「太ネギ」、ごぼうであれば、「住山ごぼう」、里芋の「天内いも」など、集落の特徴を活かし、丹波篠山の気候風土で育まれる農産物をしっかりとブランド化していっています。農家の方も時代の流れや土地の特徴を理解してがんばっていらっしゃいます。

 

*太ネギ

*住山ごぼう

 

地方卸売市場 丹波篠山市場の特徴

 

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卸売市場といってもたくさんの運営形態があります。

地方卸売市場*2の丹波篠山市場は、中央卸売市場と少し違った運営をされています。どんな違いがあるか聞いてみました。

*2産地市場でもあり、2020年6月21日から地方卸売市場となります。

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中央卸売市場では、「共選」というのですが、農協や出荷組合などが大量の収穫物を集めて、商品の種類別に販売されます。

例えばキャベツであれば、生産者Aさんのキャベツと生産者Bさんのキャベツを合わせてきれいに箱詰めされて一緒にまとめて販売されています。

 

丹波篠山市場では、「個選」といって、生産者が単独で市場に出荷します。キャベツ5個、ねぎ10束と少量で販売できます。せりにかけるときは、生産者ごとに紹介したりするので、仲買人さんが「〇〇さんのキャベツ美味しかったからまた買おう」とリピーターがつきます。またこれが農家さんの励みにもなります。専業農家は少ないですが、兼業農家の方で少量でも丹波の美味しい農産物を出すところが丹波篠山市場の特徴でもあると思っています。

 

コミュニケーションが生まれる丹波篠山市場


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地方と中央で販売方法の違いがありますが、丹波篠山市場に関わる方々同士のコミュニケーションに生産、販売に活かせるヒントがあるようです。

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農家のみなさんは、経験も豊富で、先人の知恵、生活の知恵というものがあります。

生産者と仲買人の間で「このほうれんそうはおひたしだけじゃなく、〇〇にすると良いよ」

生産者同士でも「これはいついつ植えたからこうなった」など、私たちにもたくさんのことを教えてくださいます。

互いに切磋琢磨したり、地元の農産物の活用方法を考えたりと、市場は流通の場ではあるが、コミュニケーションの場でもあると言えます。

 

 

 

特色をPRすることも私たちの役割


 

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最後に、前身の「株式会社篠山魚市場」から「一般社団法人丹波篠山市場」になってから、ちょうど2年がたち、改めて今後のビジョンについて聞いてみました。

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丹波篠山の農産物の生産量は決して多いとは言えません。

市場があることで、「作って、買ってもらえるところ」があり、これは生産量を支えるためにも必要であると思っています。

また、「少ないものを丹波篠山から出す」ことも大切ですが、地産地消ということで、「お客様に来ていただいて地元で食べてもらう」ということも大切だと思っています。

 

たくさんの農家の方々と関わってきて、農家の方が端正を込めて作られているということは間違いないので、それをしっかりとPRし、食を通じて、丹波篠山にきていただければと考えています。丹波の山間部ならではの食材が、地元の料理屋さんで食べられると良いですね。

 

今後、PRの一つとして、一般の方々も参加して、購入できるマルシェイベントも企画しています。黒枝豆でいうと極早生、早生、中生(なかて)、晩生(おくて)、本黒、完熟を販売していき、年に3回程度、時期によって違うおいしさを味わっていただければと思っています。

 

 

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イベントは、初夏と秋の下旬に開催される予定です。

皆様、丹波篠山市場さんのイベントを機会にぜひ丹波の農産物を味わって見てください。

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丹波篠山市場への出荷、買い付けを希望される方は下記へご連絡いただくと、登録作業等を行ってくださいます。興味のある方は、ぜひ一度ご連絡してみてください。

〒669-2341 兵庫県丹波篠山市郡家388

電話:090-8535-5518

Mail:tambasasayamaichiba@gmail.com